2020年5月24日 更新

とうもろこしの育て方は?初心者でも大丈夫!プランターでも育てられる栽培のポイントをご紹介

長いヒゲが特徴で、スイートコーンやゴールドラッシュなどの品種があるとうもろこし。家庭菜園で育てるには難しいと思っていませんか?ポイントをおさえればプランターでも育てることができます。今回は肥料や受粉の時期、収穫適期の見分け方など育て方のコツをご紹介します。

とうもろこしって?

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イネ科の1年草であるとうもろこしは、小麦・稲と並ぶ世界主要三大穀物のひとつです。
アメリカ大陸が原産地になっています。

その特徴としては、温暖な気温や日光を好む性質があげられます。
耐寒性は低く、適温は25〜30℃。肥料を吸う力が強く「肥料食い」と言われることもあります。

また、花粉が風で飛ばされることによって受粉を行う「風媒花」でもあり、とうもろこしの花粉は300mほど飛ぶこともあります。

品種

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とうもろこしには、食用・お菓子用・家畜飼料用など様々な品種があります。
その中の代表的なものをいくつかご紹介します。

・スイート種・スーパースイート種
一般的に食用のメインとなっているのが「スイートコーン」です。
とうもろこしと言うと、この品種を指します。
その中でも粒の色で3種類に分けられます。

ゴールデンコーン(黄粒種):粒が鮮やかな黄色いコーン。
「ゴールドラッシュ」などが有名です。
シルバーコーン(白粒種):粒が白っぽいコーン。
ゴールデンコーンよりも粒が柔らかく、甘みが強いのが特徴。
「ピュアホワイト」などが有名です。
バイカラーコーン(バイカラー種):黄色と白の粒が混ざっているコーン。
日本ではこの品種が多く出回っています。
甘みが特に強く、スーパースイート種に分類されることも。
「ピーターコーン」などが有名です。

・ポップ種
お菓子のポップコーンを作る時に使用されるとうもろこしは、ポップ種に分けられます。
粒の皮が非常に高い爆裂種で、その粒を乾燥させて使用します。
一般的なとうもろこしは乾燥させてもポップ種ほど硬くはならないため、ポップコーンの材料としては使えません。

・フリント種
加工食品や、家畜用資料として使われるフリント種。
ポップ種はフリントコーンから生まれており、粒全体に硬いデンプンがついているのが特徴的です。
メキシコ料理によく使われる「トルティーヤ」はフリントコーンから作られています。

とうもろこしの栽培スケジュール

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とうもろこしの土作りから収穫までのおおよその栽培スケジュールを確認してみましょう。

1:土作り
畑で育てる場合、種まきの2週間ほど前から肥料を入れた土作りを開始、畝を作ります。
プランターで育てる場合も植え付け前に、肥料をたっぷり入れた土作りを行いましょう。

2:種まき(育苗と植え付け)
4月末〜5月半ばに種まき・育苗を行います。
初心者の方は失敗しづらいポットでの種まきがおすすめ。
その後、プランターや畑に植え付けましょう。

3:追肥・土寄せ
肥料をよく吸収するとうもろこしは追肥が欠かせません。
また、背が高くなる植物なので、倒れないように追肥に合わせて土寄せも行います。

4:受粉(人工授粉)
畑でたくさん育てる場合は自然受粉も可能ですが、家庭菜園などで育てる場合には人工授粉が必要です。

5:収穫
ヒゲが茶色になり、縮れていたら収穫の合図です。
開花から20〜25日ほどの時期になります。

とうもろこしの育て方のポイント

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育成場所

とうもろこしは温暖な気候と日光が大好き、そして日陰苦手と言う性質があります。
畑で育てる場合は一日中日光がしっかり当たるように、南北に畝を作りましょう。

家庭菜園として、プランター(幅が広く深いもの)でも栽培可能です。
こちらもなるべく日当たりのいい屋外で育てます。
日当たりのいい場所にすぐに移動できるよう、底面にキャスターのついているプランターの利用がおすすめです。

土作り

「肥料食い」と言う呼び名もあるほど、肥料をたくさん吸収するとうもろこし。
土作りはとても重要になります。
種まきの2週間前に苦土石灰を散布し、土壌酸度(pH)が中酸性〜弱アルカリ性になるよう調整。
種まきの1週間前に元肥として、緩効性肥料を与えます。

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植え付け

とうもろこしは直播きも可能ですが、初心者の方はポットで育苗し、プランターや畑へと植え付ける方法をおすすめします。

・育苗とポットに植える際の注意点
ポットには3粒ずつ種をまきます。
指で押し込み、1cm程度の深さに種をまきます。
土をかけて水をやり、暖かい環境で育てると10〜14日で発芽します。
植え付けに適した草丈は15cmほど、ポットでの種まきから3〜4週間が目安です。

・プランターへの植え付け
植え付けの間隔は30cmとります。
近いと成長の妨げに、遠いと受粉が難しくなるためです。
合わせて、受粉をさせるために最低3株は育てられるように植え付けましょう。

・地植え(畑で育てる場合)での植え付け
こちらも植え付けの間隔は30cmとりましょう。
また、地植えにする場合は1列ではなく2列植えにし、少しずらして植えるようにします。
これは2列にまとめた方が受粉しやすいためです。
同様の理由で1種のみを植えるようにしましょう。
同じ畑で違う品種を育ててしまうと様々な品種で受粉されてしまい、実が育ちにくくなります。

・直播き
プランター、畑どちらも直播きは可能です。
直播きする場合には発芽後、間引きして調整します。
3カ所に穴を開けていたなら、3株になるようにしましょう。
地植え直播きの場合は3〜4cmの穴を掘り、そこに3粒ほど種をまきます。
発芽後に間引きをしましょう。
合わせて30cm間隔の穴を開けたマルチを敷き、マルチングを行うのがおすすめです。
マルチングのメリットとして、発芽や生育が早くなり、丈夫に育ちやすいと言う点があげられます。

水やり

とうもろこしは乾燥に弱く、土の表面が乾いてきたときが水やりのタイミングです。
特に雄穂の開花後は水切れが起きやすく、注意が必要です。
ただし、頻度を上げてしまうと根の発達に影響が出る場合も。
一度に量をたっぷり与えるようにしましょう。

間引き

間引きのタイミングは、とうもろこしが発芽して草丈が20〜30cmになった頃です。
一本立ちするように行います。
何を残して何を間引くのかは簡単で、元気な苗を残して、それ以外の苗を間引きます。
それ以外にも、苗の間隔が狭くなっていたら間引く必要があります。苗の間隔は15cm程度が目安です。
不要な苗はハサミで切り取りましょう。
手で抜くと、残す方の苗の根を傷めてしまう可能性があるためです。
地植えの場合は間引き後、草丈が50cmの頃にマルチングを剥ぎましょう。

<わけ芽(分げつ枝)かき>
とうもろこし栽培ではわけ芽かきは行いません。
株全体の光合成が活発になるため、根が太く倒れ防止にもなるためです。
もし何本も伸びるようであれば、2本程度になるよう整えましょう。

追肥・土寄せ

とうもろこし栽培において、追肥、土寄せは欠かせません。
追肥・土寄せのタイミングは基本的に計2回あり、追肥と土寄せは一緒に行います。
プランターの場合はよりいっそう肥料が欠かせず、その回数が多くなる場合もあります。

・地植えの場合
1回目:草丈が40〜50cm、本葉が5〜6枚になったら1回目の追肥・土寄せを行います。
土寄せを行うことで枝目が覆われ、根がしっかり張り、倒れにくくなる効果があります。
2回目:先端に雄穂が出てきたら、2回目の追肥・土寄せを行います。
この頃には草丈がかなり高くなっているので、株元をしっかり土寄せして補強しましょう。

・プランターの場合
最低2回、地植えと同じタイミングで追肥・土寄せを行います。
実をより確実に、しっかり実らせたいと言う場合には計5回ほど行いましょう。
1回目:草丈が15cm、間引きをする頃
2回目:草丈が30cm、わき芽が出てくる頃
3回目:先端に雄穂が見えた頃
4回目:株元などに雌穂のヒゲが見えてきた頃
5回目:実を大きく育てる頃

追肥には窒素系肥料の使用がおすすめです。

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支柱

とうもろこしは草丈が高くなる上に根が浅く、風などで倒伏を起こしやすく、支柱を立てた方が安心です。
特にマンションのベランダは風が強くなりやすいため、注意が必要です。
台風には耐えきれない可能性もありますが、そのダメージは軽減できるでしょう。

受粉

風媒花であるとうもろこし。
受粉は大事なポイントになります。
人工受粉しなくても受粉できないわけではありませんが、歯抜けや不ぞろいの原因になる場合もあり、家庭菜園の場合は特に、人工受粉を行うのが安心でしょう。

・受粉の方法
とうもろこし先端の雄穂を切り取り、茎の中ほどにある雌穂に擦りつけます。
雄穂の放置は害虫(アワノメイガ)の誘因にもつながるため、受粉に使わない雄穂も切り取りましょう。
この作業は受粉後に行っても問題ありません。

・受粉のコツ
本来は風に乗って受粉するため、地植えの場合は2列で植えるのが重要です。
プランター2つ以上で育てている場合も、横並びではなく2列になるように置きましょう。
そのほか、植え付け時期をずらすと言う方法もあります。
これは、雄穂と雌穂の開花時期がずれても受粉できるようにするためです。

・受粉後の徐房
とうもろこしには1株につき2〜3本の雌穂ができます。
しかしこれは実の入りが良いとうもろこしを収穫するため、1株に1つになるように、雄房のすぐ下の房以外は徐房しましょう。
こうして徐房した小さな実はヤングコーンとして収穫できます。
美味しく食べるための収穫の目安は、ヒゲが出てから1週間ほどのタイミングです。

収穫

とうもろこしの収穫の目安は、ヒゲが出てからから20〜25日の頃です。
ヒゲの色が茶色〜こげ茶になり、縮れてきたら収穫しましょう。
収穫の前には少し皮をむき、粒が端まで詰まっているか、実はふっくらしているかを確認します。
収穫が早すぎると実り不足に、遅すぎると粒が硬く甘みが少なくなってしまいます。

収穫は、実が瑞々しく獲れるため早朝がおすすめです。
根元をねじるようにして、豪快にもぎ取りましょう。
しかしとうもろこしの特徴として、収穫後の甘みの低下があります。
収穫後わずか数時間で味が低下してしまうため、すぐに食べない場合には茹でてからすぐ冷凍するのがおすすめです。

連作はできる?

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連作障害がでにくいとうもろこしは、同じ場所で連作することも可能です。
連作する場合には害虫(アワノメイガ)対策として、インゲンやエダマメなど、コンパニオンプランツ(マメ科)を混植すると良いでしょう。

害虫

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甘みのあるとうもろこしは、野菜の中でも害虫の被害にあいやすいと言われています。

・発生しやすい害虫
アワノメイガ:とうもろこしに最も発生しやすいイモムシ状の害虫です。
雄穂から雌穂へと幼虫が移動し、身の中で成長してしまいます。
アブラムシ:体長1〜4mmほどの害虫で、集団ですみつき、とうもろこしの汁を吸ってしまいます。
モザイク病を運ぶ恐れもあります。
ヨトウムシ:イモムシ状の害虫です。
夜間に葉を食べ、実の中に入り込んでしまう場合もあります。

・害虫の予防法
雄穂の切り取り:アワノメイガなどの幼虫が雄穂から雌穂へ移動しないように、雄穂は受粉時に全て切り取りましょう。
木酢液:害虫が嫌う木酢液を、水で薄めてスプレーします。
合わせて唐辛子を焼酎につけておいた液を入れるのもおすすめです。
唐辛子の辛み、木酢液のニオイで害虫を予防できます。
また、どちらも天然の成分であるため、食べることを考えても安心です。
排水溝ネット:雌穂が大きなってきたら、排水溝ネットを被せ、害虫が見に入るのを防ぎます。
不織布なども利用可能ですが、通気性の良いものを選びましょう。

病気

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とうもろこしは比較的丈夫な野菜ですが、病気になる場合もあります。
なかでもかかりやすいのはモザイク病です。
アブラムシが原因のウイルスを媒介。
葉にモザイクのような濃淡の模様が現れ、場合によっては苗枯れも引き起こします。

ただし、丈夫なとうもろこしが病気になる場合には、育てている環境に原因がある可能性も考えられます。
土の状態などもあらためて、確認してみましょう。

プランターでも大丈夫!とうもろこしを新鮮に味わおう

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獲れたてが最も瑞々しく、美味しく食べられるとうもろこし。
大きな野菜として育てにくいイメージがあるかもしれませんが、お庭やベランダでのプランターでも安心して育てることができます。
ぜひ家庭菜園で獲れた、新鮮なとうもろこしを味わってみませんか?

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