シャコバサボテンの育て方は?花が咲かないのは日当たりのせい?綺麗に花を咲かせるコツとは?

2019年12月6日


シャコバサボテンは冬に花を咲かせる植物です。赤やピンクの鮮やかな花は、冬の暗くなりがちな部屋を明るくしてくれるので観葉植物としても人気です。シャコバサボテンは育てやすく、初心者にもおすすめ。今回はシャコバサボテンの水やりのポイントや、最適な置き場所、簡単な増やし方などをご紹介します。

シャコバサボテンとは?

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シャコバサボテンはブラジル原産の多肉植物です。 4月に植え付け、開花時期は11月~3月。 シャコバサボテンは別名で、「デンマークカクタス」と呼ばれることや、クリスマスの時期に花を咲かせることから「クリスマス・カクタス」と呼ばれることもあります。 花の色は赤や白、ピンク、オレンジなどさまざま。 花が咲き終わった春頃、葉摘み(茎節)を行い手入れするのが一般的です。

シャコバサボテンに適した環境

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4月~10月は日当たりが良く、風通しのいい屋外で育てるのがおすすめです。 気温が高くなってきたら、葉やけを防ぐために直射日光に当てないようにしましょう。 秋~冬の時期の置き場所は温度管理のしやすい室内がおすすめです。 気温が5℃を下回らない場所であれば、枯れることはありません。 冬の室内で気を付けたいのは、暖房のそばに置いてしまうこと。 高温になることで、根腐れの原因にもなり、蕾が落ちやすくなってしまいます。 暖かい部屋で管理する場合には、高温になりすぎないよう注意が必要です。 シャコバサボテンは耐寒性がやや強めですが、朝晩の気温差が激しいと、蕾が落ちてしまうことがあるので気をつけましょう。

短日植物とは?

シャコバサボテンはアサガオ、ポインセチア、コスモスと同様に短日植物です。 短日植物は普通の植物とは違い、光に当たる時間が短くならないと、 花芽をつけないという性質があります。 シャコバサボテンが花芽を付けるためには、気温が10~20℃で、 一日の日照時間が12時間以内の状態を1か月続けることが必要です。 蛍光灯などの光でも反応するので、一日中室内に置いておく場合でも、日当たりや照明の当たり具合に注意しましょう。

シャコバサボテンの用土

シャコバサボテンは水はけ、通気性が良く、有機質の多い土壌が適しています。 そのためご自身で土作りをする場合は、根腐れを防ぐために鉢底に敷石を敷いたり、通気性のよいパーライトなどを配合するのがおすすめです。 また、土作りが難しいという初心者の方は、サボテン用や草花用の用土で育てても全く問題はありませんよ。

シャコバサボテンにおすすめの土

花ごころ シャコバサボテンの土 5L

花ごころ シャコバサボテンの土 5L

「花ごごろ シャコバサボテンの土5ℓ」は、初めてシャコバサボテンを育てる人におすすめの培養土です。 排水性が高く、根腐れしにくいだけでなく、花付きを良くするリン酸成分が豊富に含まれています。

シャコバサボテンの育て方

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水やりのポイント

植物を育てるうえで欠かせないのが水やり。 シャコバサボテンの水やりは、土の表面が乾いてきたらたっぷりと行います。 特に注意が必要なのは夏です。暑いからと言っても、水やりのしすぎは根腐れを起こす恐れがあります。適量をあげるように気をつけましょう。 8月は月3~4回程度に控えることで、花芽のつきをよくすることができるといわれています。 冬は休眠期ですので、月に1~2回程度で大丈夫です。 葉に水をかけないよう、首の長いジョウロを使いましょう。

肥料をあげるタイミング

シャコバサボテンの肥料をあげるタイミングは育成期である4月~6月。 この間は肥料が欠かせません。 緩効性化成肥料を月に1回、液体肥料を2週間に1回あげます。 液体肥料は、サボテン用のものが好ましいですが、園芸店で販売されているような鑑賞植物用栄養剤などでも大丈夫ですよ。 7月以降は肥料を控え、花芽ができはじめる9月頃までには肥料が切れる状態にすることがポイントです。

気を付けるべき害虫は?

病害にかかりにくいとされるシャコバサボテンですが、育てる環境によっては病気になってしまうことも。 特に高温、多湿が苦手ですので常に風通しのよい場所に置いてあげましょう。 気を付けたい病害はナメクジ、ケムシ、ヨトウムシです。 これらの虫はは柔らかい葉や蕾、花を食べてしまいますので、こまめに虫がいないかチェックするか、専用の薬剤を使うなどして予防、駆除します。

気をつけるべき病気は?

シャコバサボテンは比較的丈夫だと言われていますが、茎にカビによる黒い斑点ができる「炭疽病(たんそびょう)」や、カイガラムシを媒介としてかかってしまう病気のすす病」などがあります。 これらの病気は色が変わることで美観を損ねるだけでなく、大切なシャコバサボテンを枯らしてしまう恐れもあるので、見つけたら早めの対策を行うよう気を付けましょう。

シャコバサボテンの増やし方

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シャコバサボテンの植え替え

シャコバサボテンを育てる際には、定期的に植え替えを行いましょう。 植え替えをしないと、株が弱って根腐れを起こしたり、根詰まりを起こすことがあります。 1〜2年に1度のペースで植え替えをしてあげると、株が刺激されて元気な状態を保てます。 【植え替えのやり方】 植え替えの時期は4月頃です。やり方はまず葉摘みをして、古い鉢から株を取り出します。 次に根についた土をほぐしておきます。 新しい鉢底にネットを敷き、鉢底石をいれたら土を入れ、シャコバサボテンを入れます。 最後に水をあげれば完成です。

茎節をさし芽にできる

大きくなりすぎた株は春に切り戻しをすることで、全体のバランスを整え、分枝を促進させる効果も期待できます。 そして、その際に摘み取った茎節は、そのままさし芽として利用することができます。 さし芽の時期は4月~7月。 上から2節程度の茎節を節のところでひねって切り、さし芽用の土を入れて、鉢に円を描くように挿すだけでOKです。

シャコバサボテンの花が咲かない?

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短日処理とは?

短日植物を育てる時に知っておきたいのが、短日処理というやり方です。 この方法を使えばしっかりとした花芽を作り、蕾を増やすことができます。 やり方は簡単。段ボールなどで鉢を覆い、一日の日照時間を11~13時間程度に管理するだけです。 こうすることでしっかりと花芽をつけることができます。 シャコバサボテンの短日処理は9~10月頃に行います。

春と秋には葉摘みを

シャコバサボテンを育てるうえで、大切なのが葉摘みです。 葉摘みは春と秋の2回行います。春の葉摘みには、新しい葉を増やす効果を期待できます。 やり方は上から2節ほどの節を手で摘み取ります。 葉摘みをして10日くらいは水やりを控えめに。 摘み取った節はさし芽にするのもいいですね。 秋の葉摘みには花芽を多くつける効果があるといわれています。 9月下旬から10月になって成長している茎葉には、花芽はつきません。 その葉を摘み取ることで、より多くの花芽を付けることができます。 この時期に伸びてくる色の淡い葉先は、摘み取ってしまいましょう。 葉摘み後は2週間ほど水やりを控え、小さな花芽が出てきたら水やりを再開します。

シャコバサボテンを育てよう!

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水やりや日当たりなどに気をつければ、初心者でも比較的簡単に育てることができるシャコバサボテン。 さし芽で簡単に増やすことができますし、興味のある方はぜひ栽培してみてはいかがでしょうか。