2019年1月18日 更新

冬の人気植物クレマチス(冬咲き)の育て方!剪定や挿し木、植え替えや増やし方もご紹介

冬の人気植物のひとつ「クレマチス(冬咲き)」。クレマチスはさまざまな品種があり、寒さに強い冬咲きの品種を選べば冬でもたくさんの花が咲き、枝咲きの花が、「さみしい冬の庭を華やかに彩ってくれます。鉢植えやコンテナに寄せ植えして楽しむのも手軽でおススメです。

クレマチスとは?

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クレマチスとは?

冬の花の代表的な存在で「慢性ツル植物の女王」と呼ばれているクレマチス。キンポウゲ科センニンソウ属のことで、クレマチス属とも言われています。

キンポウゲ科自体が虫媒花として美しいため、クレマチスはその中でも更に人気が高く、同じキンポウゲ科では、キンポウゲやアネモネ、トリカブトなど多くの種類があります。

そんなクレマチスは北半球に広く分布しており、野生種の原種は300種類もあり、日本を始め世界各国に広く根付いています。イギリスではバラと並んで人気があり、バラは「キング」、クレマチスを「クイーン」と呼んでいるそうです。

クレマチスの特徴

ツル性植物の中でも人気が高いクレマチスの特徴は、やはりその圧倒的な見た目の美しさ。
実は花弁に見える花は花弁ではなく、「がく片」になります。クレマチスの花弁はもともと小さいか、ないものが殆ど。

花色は実に豊富で、青~紫系・赤~ピンク系・黄色・白・複色系があります。花の咲き方は中~大輪の一重咲きが出回りますが、種類によっても様々な咲き方をして、人々を楽しませます。

イギリスのイングリッシュガーデンでは、木々や壁にはらせて修景のメインに使われることが多いく、日本や中国では、大輪のクレマチスを鉢に植えて飾ることが多いようです。

クレマチスの品種と開花時期

クレマチスの開花時期は種類にもよりますが、4月中旬~10月頃になります。冬咲きの品種は12月~2月頃に花を咲かせます。

■早咲き大輪系
 パンテス系・ラヌギノーサ系の交配種など。花付きは良好で、中~大輪系の花を咲かせてくれます。クレマチスをメインに育ててみたいという人はコチラがおすすめですよ。
(ドクターラッペル、ザ・プレジデント、ジョセフィーヌなど)

■遅咲き大輪系
 フロリダ系・ジャックマニー系など。初夏~秋ごろ咲き、大輪系とありますが花はそこまで大きくはありません。とても丈夫な品種なので、初心者でも比較的育てやすいでしょう。
(ビオラ、ジャックマニーなど)

■テッセン
 中国系の原種。小~中ぐらいの花を長期間咲かせてくれるので、長い期間楽しむことができます。

■ピクシー
 冬から春に咲く遅咲きで、香りのよく出る珍しい品種です。小輪なので沢山咲いた時は、株が花を覆い尽くしてしまうほど、見ごたえは実にすばらしいですよ。

冬咲きクレマチス

冬咲きのクレマチスには「常緑性(アンスンエンシス系)」と「落葉性(シルホサ系)」それぞれの品種があります。冬咲きタイプを代表する常緑性のクレマチスは、夏に伸びたツルの節々に、花びらの先端がクルンと丸まった花を咲かせるのが特徴。なかでも、半釣鐘状のかわいらしい白花を鈴なりに咲かせる「ユンナンエンシス」が一番人気。釣鐘状の白花を房のようにつける「ホワイトエンジェル」も人気です。

一方、落葉性のクレマチスは、夏は休眠して秋から育ち始め、冬の始めにパラシュート形をしたアイボリーの花を咲かせるのが特徴。10月~5月までパラパラと長く咲き続ける「シルホサ」や、12月~1月頃にグリーンがかった乳白色の花が美しく咲く「ナパウレンシス」が人気です。

花言葉

■精神の美
■旅人の喜び
■策略

日本ではフロリダ系の「テッセン」や「カザグルマ」という愛称で、昔から親しまれているクレマチス。
一見、見た目的には茎がとても細いのに、花が大きく鮮やかに見えることから「精神の美」という花言葉がつけられています。
またクレマチスのツルは強いため、縄や紐、ベッドの底に張りつめて使われていたことから、宿谷の玄関に飾られ「旅人の喜び」という意味を込められていたと言われています。

クレマチスという名前は、ギリシア語で「ツル」を意味する「Klema」が語源だと伝えられており、イギリスで「ツルの女王」と呼ばれる由縁も納得ですね。

クレマチスの育て方

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クレマチスの育て方ポイント

開花期:10月中旬~5月中旬(シルホサ系)、12月~2月中旬(アンスンエンシス系)
植えつけ期:10月中旬~3月
剪定:2月~3月(シルホサ系)、6月(アンスンエンシス系)
※関東地方以西基準

■置き場所
クレマチス(冬咲き)は日が当たり、風通しの良い場所を好みます。雨水が直接当たらない場所を必ず選んでください。過湿を起こすと根腐れの原因になってしまいます。

■水やり
鉢植えの場合、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷり与えます。地植えはしっかり根づいていれば、特に水やりの必要はありません。しかし日照りが続いて葉がぐったりしているようであれば水をたっぷり与えてあげてくださいね。

栽培のポイント

クレマチス(冬咲き)は、水はけ、水もち、保肥力の高い土に苗を植えつけます。植えつけは休眠期と真夏以外であれば、いつでも構いません。クレマチスは移植を嫌うので、植え場所を良く考えてから植えつけてくださいね。葉がついている生育期間は、定期的に肥料を与えて株を充実させることが大切です。植えつけ時には元肥を施し、その後、固形肥料は1~2ヵ月に1回、液肥は月2~3回を目安に施しましょう(真夏は除く)。

花後の剪定は、花首を切る程度の弱剪定にします。常緑性のクレマチスは、伸びすぎたツルを6月下旬までに全体の1/2程度に切り戻しましょう。落葉性のクレマチスは、2月~3月に1/2程度に切り戻してくださいね。そうすると、その後に伸びたツルに花がつきますよ。また、クレマチスは挿し木でも殖やせます。新しい土に今年伸びたツルを切って下葉を取り、2節ほど挿します。すると、約2か月で根が出てきますよ。挿し木をするには、常緑性は4月~7月頃、落葉性は1月~2月頃が適期です。

■主な病害虫
害虫:アオムシ、ナメクジ、アブラムシ、コガネムシ、ヨトウムシ、ハダニなど
病気:立枯病、白絹病、うどんこ病、葉枯病、さび病など

クレマチスの気を付けるポイント

初心者でも育てやすく人気の高いクレマチスですが、夏の乾燥した時期には「うどんこ病」という病気にかかりやすくなり、初春にはアブラムシ、初夏にはナメクジといった害虫にも気を付けなければいけません。

うどん粉病の場合は、葉っぱや茎にうどん粉をまぶしたような白い斑点が沢山現れるので、気づく人も多いはず。すぐ気づけば、斑点した部分に「炭素カリウム」を主にした液剤をかければ修復可能です。
しかし、気づくのが遅かった場合は修復不可能なので、即切り替えて土から抜き取ってしまいましょう。

クレマチス栽培におすすめの用土や肥料

クレマチスの土 5L

クレマチスの土 5L

排水性が高く、根腐れを防止するクレマチス専用の培養土。花つきをよくするリン酸成分に加え、ケイ酸肥料もプラスされ、しっかりとしたつるが育つ肥料入り。そのまま植えるだけでOKです。
プロトリーフ クレマチスの肥料 700g

プロトリーフ クレマチスの肥料 700g

花や根の生長を促進し、花色よく育てるための肥料です。すぐに効果のでる成分とゆっくり効果が持続する成分がバランスよく配合されています。

クレマチスの剪定方法

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旧枝咲き

冬咲きタイプや早春に咲くタイプの「旧枝咲き」は、春の花後・初夏に枝が伸びた後・冬の落葉期の三回で、いずれもバッサリと切ることはNGです。春の花が終わった枝先は、花首または花首より一つ下の花節で切りましょう。
初夏は枚数を増やして翌年花を増やすことが目的なので、本年伸びた枝が8節までのところまで来たら剪定するようにします。冬は、真冬が剪定期で、芽が出ていない部分を切りそろえてください。しかし、落葉したからといって全て切揃えてはいけないので注意が必要です。

新枝咲き

本年伸びた枝に花を咲かせるタイプを「新枝咲き」と呼びますが、剪定の仕方は初夏と冬です。剪定の仕方によっては2回花を咲かせることもあります。
初夏の場合は、2度花を咲かせるために剪定します。1度咲き広がる少し手前の時期に、枝元から2節残してツルを短く切りましょう。
冬の場合は、枯れたツルを整理し次のシーズンに備えるためです。小さな芽が少し出ている所を確認して、その芽の上で切りましょう。

新旧両枝咲き

前年に伸びた枝から芽を出し、5~6節ほど伸びた枝を剪定します。チェックするポイントは、古い枝から出た新枝に、花が咲いているというところ。
こちらも初夏と冬に剪定しましょうね。

クレマチスの植え替え方法

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植え替え方法

クレマチスは真夏を除けば、1年中植え付けと植え替えが出来る優秀な植物です。それでも適した時期は休眠中の12月~2月頃が良いと言われています。
剪定を終わらせた後がやりやすいかもしれませんね。

鉢から鉢へ

鉢が花でいっぱいになってきたら植え替えの時期です。大体2年に1回が目安になることが多いでしょう。生育期間中は傷めることがあるので避けた方が良いかもしれません。
水はけがよく、水持ちと肥料持ちの良い用土が理想です。日光を当たるところを好むので、1日最低4~5時間は日光に当たるとよいかもしれませんね。
また、水分が足りていないとよく育ちませんので、土の表面が乾いて白っぽくなっていたら水やりを忘れずに行いましょう。

鉢から地植えへ

前述した通り、クレマチスは日光を好むので、地植えの場合も水はけを良くするために、あらかじめ軽石などを加えて万全の態勢を整えておきましょう。
地植えの場合は根がしっかり根付いてしまえば、頻繁に水やりは必要ありませんが、晴天が何日も続き雨が降らないなんて時には水やりを行ってくださいね。一度水きれを起こしてしまうと、発育に差が出てしまう場合もあるので要注意です。

クレマチスの増やし方

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増やし方

クレマチスの増やし方には、挿し木や株分け・取り木・葉差しなど様々な方法があります。
クレマチスは丈夫で初心者にも扱いやすい優秀な植物なので、1回上手に咲くとドンドン立派な花を咲かせてくれます。
そのまま放置しておくと根が絡んで過湿で腐ってしまい、本来クレマチスは移植を嫌うので咲かなくなってしまう可能性もあります。ヨーロッパでは数十年育ってくれるクレマチスも、高温多湿の日本ではあまり長い期間は同じように育ってくれない原因もそこにあるようです。

そのため、クレマチスを上手に長く育てていくためには、上手に増やしていく方法を習得しましょう。時期は4~7月、秋冬咲きの場合は9月~10月が理想です。

挿し木について

クレマチスの増やし方で一番やりやすい方法は挿し木です。
挿し木とは、生育期間中に、本年伸びたツルを10センチ程度切り取っておき、上の葉を4~5枚残して他の葉を切り落とします。
そして切り口に発根剤を塗って、鉢植えに戻すと、半月~1ヵ月ほどで発根して完了です。

適した時期は5~8月中旬ですが、クレマチスは梅雨を嫌うため、梅雨に入る前もしくは梅雨が終わったころを目安にすると良いでしょう。常緑種は11月頃に行うと良いそうです。

株作りに専念しよう

クレマチスは買ってきた苗木をそのままにしていたのでは、上手に花を増やしてあげられることが出来ません。
そこで重要なのが株作りになります。最初の一年はクレマチスの株作りに専念しましょう。ツルが6節伸びてきたら、2~3節残して剪定します。また新芽が出てきたら、同じように繰り返していき、遅くても梅雨を迎える6月頃には2回ほど剪定しておくと良いでしょう。
クレマチスは観賞用の美しさを保つためには、剪定と誘引が必要になってきますよ。

クレマチスのツル誘引

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クレマチスのツルの扱い方

ツル植物の女王と言われるクレマチスを上手に育てるポイントは、やはりツルを上手に扱えるかどうかにかかっています。
どんどん咲き誇っていくクレマチスに、どんどん伸びるツルは上手に誘引してしまいましょう。綺麗な花を咲かせるためにも、ツルを重なり過ぎずに、S字でも螺旋状にでも伸ばしていくようにしなければなりません。

トレリスとは?

トレリスとは、一般的にクレマチスやバラのツルを上手に誘引する支柱になっています。
アイデア次第でどんな用にも生育させられるクレマチスはとても心強いですよね。玄関先や庭先を綺麗にまとめ上げてくれるでしょう。

クレマチスの魅力を体感しよう

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いかがでしたでしょうか。
「ツルの女王」と言われるクレマチスの魅力は、十分に理解できたのではないでしょうか。
ぜひ一度、お庭ガーデニングやお部屋の模様替えにクレマチスを育ててみてくださいね。

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