2020年7月1日 更新

セロリの栽培方法のコツとは?プランターでも栽培できる?収穫の方法など詳しくご紹介

特徴的な香りで料理の風味付けに欠かせない野菜セロリ。プランター栽培でも手軽に作れるのでおすすめです。ポイントは化成肥料をしっかり与え、苦土石灰でしっかりと用土を作ること。葉や茎も食べられてビタミンやミネラルが豊富な栄養満点のセロリを家庭菜園で作ってみませんか?

セロリとは?

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セロリの特徴

植物名:セロリ
和名:セロリ、オランダミツバ
学名:Apium graveolens
英名:Celery
科名:セロ科
属名:オランダミツバ属
原産国:地中海沿岸

ヨーロッパ原産といわれるセロリは、古代ローマやギリシャでは食用ではなく整腸剤や強壮剤、
外用剤として扱われ、ほかには古代ギリシャの祭りで飾られたりしていました。
17世紀に入って、イタリアやフランスで栽培されてからは食用として使われるようになり、
19世紀ごろにはヨーロッパ全土、アメリカまで伝わったといわれています。

1592年文禄・慶長の役で加藤清正により朝鮮半島から日本にも伝わりましたが、
独特の強い香りのため当時はあまり普及がありませんでした。
江戸時代に「清正人参」として、その後幕末時代や明治にも「西洋種」として伝わりましたが、これも定着せず。
それから今の時代のように普及したのは戦後、食生活が洋風に変わってきた昭和50年ごろから一般的に普及しだしたといいます。

セロリは「オランダミツバ」と呼ばれているようにヨーロッパから中近東、西南アジアなどの冷涼な湿原の広い地域で自生しています。

春に植える二年草の野菜で、収穫までは約3.5か月。
発芽適温は15度~25度のほどよい気温を好み耐寒性も強く、プランターでも育てられるので、ベランダ菜園や家庭菜園初心者の方にも栽培しやすい野菜です。

セロリは香味野菜として臭み消しや風味付けにはもちろん、サラダや煮込み料理など、さまざまな調理法で葉や茎まですべてを食すことができるので、家庭菜園で新鮮なセロリを収穫できるとありがたいですよね。

また、セロリには血圧上昇を抑えるカリウムを多く含み、血液をサラサラにする浄血効果があり心筋梗塞予防・脳梗塞予防・動脈硬化予防・がん予防など、古代より漢方薬にも使われてきました。
独特の香りには「アピイン」「テルピン」という成分が含まれており、食欲不振や精神を落ち着かせるリラックス効果があるといわれています。

セロリの品種

各地で改良されているセロリには「黄色種」「緑色種」「交雑種(緑と黄色)」「東洋在来種」などに分類されています。

・セロリ(中間種)
スーパーなどに出回っている一般的なセロリは、この「中間種」といわれる品種で、薄緑色をしており、
比較的香りが弱いアメリカ産地の品種「コーネル619」です。
昭和30年ごろから栽培されているロングセラーになります。

・グリーンセロリ(緑色種)
茎の部分が緑色で肉厚が強く、香りが強めなのが特徴です。
セロリの消費量が多いアメリカでは、このグリーンセロリが人気で、品種には「ユタ」や日本産地の小型品種「トップセラー」もあります。

・ホワイトセロリ(白色種)
茎が直径2㎜と細く真っ白で、三つ葉のようなスラっとした形で柔らかく、香りも比較的控えめなので食べやすい品種です。
スジとりの必要がなくカットするだけで手軽に食べられるので、サラダやスープに多く使われています。
主な品種は「ミニホワイト」です。

・芹菜(きんさい)
芹菜を改良したものを「スープセロリ」といい、セロリ(中間種)と比べて茎が細く葉も小さいのが特徴です。
原産国は中国となります。
繊維質ではないので、サラダなど生でも食べるのがおすすめです。

セロリの栽培スケジュール

種まき:5~6月
植え付け:7~8月
収穫:10~12月

・種まき:5~6月
生育適温は16~21℃になるので、気温が高くなってからが種まきの適期です。
暖かい地域なら9月ごろまで植え付けが可能ですが、気温が高くなりすぎてもNGなので、その場合は一晩冷蔵庫に種を入れて発芽を促してみることをおすすめします。

・植え付け:7~8月
暑さと高温に弱いので、直射日光を避けた半日日陰で、風通しの良い場所で植え付けます。
特に水を必要とする野菜なので、水やりも十分に行いましょう。

・収穫:10~12月
株が30~40㎝に育つと収穫適期になります。
収穫が遅れ、霜にあたると茎の中に「す」が入ってしまうので収穫は早めにしましょう。

セロリに適した環境

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置き場所(日当り)

地中海沿岸が原産のセロリは、湿った地で15℃~20℃程度の気温を好みます。
夏場の直射日光を避けて、風通しの良い場所で栽培しましょう。

用土

栽培期間が長いセロリは、元肥をしっかり入れて用土を作ることがポイントです。
プランターで栽培する場合は、市販の野菜用培養土がおすすめです。

地植えの場合は、2週間前から畑の土に苦土石灰を混ぜ合わせ、1週間前には化成肥料などの追肥や堆肥を混ぜ込んで作ります。

自分で土を配合する場合は、赤玉7・腐葉土2・バーミキュライト1の割合に、石灰を用土10リットルあたり10~20g、化学肥料を用土10リットルあたり10~20gを混ぜ合わせていきます。

湿った土を好むセロリは、乾燥を防いだり害虫防止のためにも、株元を腐葉土やマルチを利用したりするとよいでしょう。発芽するまで、表面を濡れた新聞紙や不織布で覆っておくのもおすすめです。

袋のまま栽培可能な培養土

タキイ 花と野菜の土 20L 1袋

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プランター栽培と同様に袋で栽培が可能です。
野菜専用のため、用土選びに失敗がありません。

プランター

ベランダ栽培する場合、適したプランターサイズは、標準タイプの横幅60㎝程度で深型のものがおすすめです。セロリは背丈があり、根も深くまであるので大きめのプランターが望ましいでしょう。
小さい株なら3株、大きい株なら2株ほど育てることができます。

しっかり育てられる深型プランター

2個セット!エコプランター深55型 ブラウン

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水はけの良い穴あきタイプのプランターです。
原材料はリサイクル材を使用している、100%エコ商品になります。

セロリの育て方

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水やり

湿度の高い環境を好むセロリは乾燥を嫌い、他の野菜よりも水を多く欲します。
セロリは1日1回、水やりを必ず行いましょう。
種まき後はもちろん、育苗中や植え付け後も乾く前にたっぷりと水をあげます。
水が切れてしまうと発育にも影響が出て、生育不良になってしまいます。

肥料

植え付けて2週間後から、1週間に1回液体肥料を、2~3週間に1回化成肥料を水で薄めて与えましょう。
セロリは肥料を与えると大きくよく育ちます。特にプランター栽培では追肥が重要になるので忘れずに行ってください。

水で薄めて使用する即効性のある液体肥料

住友化学園芸 花工場原液 800ml

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水で薄めて使用する液体肥料は即効性があります。
育ちを良くする栄養素がバランス良く配合されているので、初心者にも簡単です。

ばらまくだけで簡単に効く肥料

肥料 住友化学園芸 マイガーデンベジフル 700g

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元肥や追肥のどちらにも使用できる肥料です。
ばらまくだけで簡単に扱えます。

病害虫

・害虫
3月から5月にかけて多く発生するアブラムシはセロリ栽培には要注意です。
大群で新芽や柔らかい茎、若い葉の裏などに群がって食してしまうので、見つけ次第殺虫剤などですぐに駆除しましょう。
また、キアゲハの幼虫やヨトウムシも葉や茎を好んで食べてしまいます。
対策を怠ってしまうと、数日で苗が全滅してしまう可能性もあるので、防虫ネットを利用して注意しましょう。

・病気
湿気を好むセロリには、高温多湿の梅雨の時期から夏にかけて発生しやすい軟腐病や、葉枯病に気を付けます。
発症すると株はだめになってしまうので抜かなければなりません。
水はけがよく風通しの良い場所で防いでくださいね。

セロリの詳しい育て方

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種まき

15℃~20℃の気温を好むセロリは5~6月ごろに種まきをするとよいでしょう。
気温が25℃より高すぎたり、15℃より低くなってしまったりすると草丈にも影響が出てしまうので種まき適期は守ってくださいね。

丈夫な苗に育てるためには、1.5か月~2か月かかるほど育苗期間が長い野菜なので、育苗トレーにすじまきをする方法がおすすめです。

しっとりと湿らせた野菜用用土に深さ5㎝のまき溝をつけ、5㎝間隔にすじまきしていきましょう。
薄く覆土をかけて、乾燥させないようにたっぷり水を与えます。
半日陰の風通しの良い場所で育てましょう。

10~14日ほどで発芽したら、本葉2~3枚でポットに鉢上げし、本葉7~9枚になったら畑や菜園に定植させます。

植え付け

根が下にまっすぐ伸びる直根性の野菜なので、根鉢を壊さないように注意することがポイントです。
根を傷つけてしまうと、根腐れが起こったり、株の成長を悪くさせてしまったりする原因になるので気を付けましょう。

そっと苗を抜いてから植え付ける際にはあまり深く植えすぎないよう、根鉢の面が少し出るくらいの浅植えにし、株間30㎝~40㎝で植え付けます。

夏の高温に弱いセロリは直射日光を避けられるように、遮光ネットなどを利用するとよいでしょう。

わき芽かきと下葉かき

セロリは発育が進んでくると上向きにどんどん茎が伸びて、株元がぷっくりと肥大していきます。
下葉がどんどん伸びて、株元からわき芽も生えてくるようになるので芽かきをしましょう。

株の風通しを良くし、養分を株全体に回らすためにも、わき芽や枯れ葉は手で取り除いていきましょう。
黄色く変色した葉なども取り除いていきます。

収穫

セロリの収穫時期は10月~12月になります。

茎の部分が20㎝以上、草丈が30~40㎝になったら収穫するので、外葉から株ごと根元から切り取って収穫する方法と、外側の葉から必要な分だけ切り取る方法があります。

株ごと収穫する場合は、鮮度を保つために余分な根などはきれいに取り除いておきましょう。
外葉から収穫する場合は、液肥を忘れずに与えてあげると長い間セロリの収穫を楽しむことができます。

気温が10℃以下になって開花してしまうと葉が固くなって食べられません。
霜にあたってしまうと茎に「す」が入るので、そうなってしまう前に収穫してください。

プランターでの栽培方法は?

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【プランターで栽培するときに必要な道具】
・野菜用培養土
・横幅60㎝以上の深型プランター
・化成肥料
・液体肥料
・乾燥を防ぐための濡れた新聞紙

・プランターで栽培するときの手順
1.野菜用培養土もしくは赤玉7:腐葉土2:バーミキュライト1に10~20gの石灰を混ぜた土を用意する
2.プランターの縁から下2,3㎝まで用土を入れ、ウォータースペースを確保する
3.植え穴を掘り、苗の根をくずさずに植える
4.薄く土を被せて浅植えになるようにする

・プランターで栽培するときの注意点
・有機質にとんだ土を好み、酸性度を嫌う野菜なので、種まきの約2週間前には酸度を調整しておきましょう。病気予防にもつながります。
・連鎖障害があるので、昨年と同じ土を使いまわしたり、同じ場所で植えたりしないようにしましょう。
・水やりや肥料を多く欲するので、10日に1回は水やりの時と一緒に液肥を与えましょう。肥料切れや乾燥は大敵です。

軟白栽培とは?

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家庭菜園で栽培したセロリは、茎の部分がきれいな緑色をしています。
普段食べなれている根元が白いセロリは、「軟白栽培」されたものになります。

軟白栽培とは、収穫の約3週間前にセロリの株全体を厚手の段ボール紙などでグルっとまき、株元にあたる光を遮ると、茎が白くなるのです。
収穫するときまで根元にあたる光を遮断させると、香りが落ち着き食べやすくなるので、ぜひ試してみてください。

セロリで健康的になろう!

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独特な香りが特徴的なセロリの栽培は、家庭菜園初心者にも人気で、プランターやベランダ菜園でも手軽に作れる野菜です。
まずは手軽にはじめられるプランター栽培から挑戦してみてください。

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