タマネギの育て方 生で良し、火を通して良し、毎日の食卓に欠かせない万能食材

2018年9月14日


ニンニク同じ成分、アリシンを多く含むタマネギは古代エジプトではスタミナ源として利用されていたとか。独特の強い香り成分、硫化アリルは血液をサラサラにし、コレステロールの代謝を高める健康成分として注目されています。家庭では「オニオンセット」「ホームタマネギ」などの名前で市販されている、小さな子球を利用してコンテナ栽培すると手軽。夏の終わりに植えつけ、90日前後、冬になる頃収穫できます。身近で育てれば新鮮なタマネギの美味しさにびっくりしますよ。

タマネギとは?

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ユリ科の多年草で、中央アジアが原産といわれています。栽培の歴史は古4000年前にさかのぼるといわれ、日本には江戸時代に渡来し当初は観賞用に栽培されたとか。明治時代になり食用としての栽培が盛んになりました。一般的な茶色い皮の黄玉系のもののほか、白玉系、赤玉系がありますが、日本では保存性の高い黄玉系が多く流通しています。一般的には秋に苗を植えつけ翌春収穫します。

タマネギの育て方と栽培のポイント

基本的な生育のサイクル

植えつけ期: 11月 収穫期:5月~6月 ※関東地方以西基準

置き場所

日あたりと風通しの良い、肥沃な場所を好みます。

水やり

地植えの場合、乾燥したら与えます。鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。

栽培のポイント

タマネギのタネをまいて育てることもできますが、タネから苗に育つまでに時間がかかるので、家庭では11月頃に園芸店で出回る苗を購入して育てるのが手軽です。庭植えする場合は植えつける前に苦土石灰等で酸性を中和し、腐葉土や堆肥などの有機質や緩効性の化成肥料を混ぜ込み、保肥性と保水力を高めてやりまでしょう。 鉢植えの場合は野菜用の大型のものを選び、野菜用の元肥いりの培養土が手軽です。苗を購入する際は白い根元部分の直径が8ミリ前後で草丈が30㎝ぐらいのものを選ぶのがポイント。苗の段階で根元部分が太いものは翌春、タマネギができにくく花芽(いわゆるネギ坊主)が大きく育ってしまい収穫できなくなってしまうことも。逆に根元部分が貧弱なものは冬の寒さで枯れてしまいます。 また寒さの厳しい北海道などの寒冷地では、冬越しが難しいので、春にタネをまいて夏に収穫した方が確実です。苗植えつけ後、2週間をめどに一度緩効性の化成肥料等を追肥します。さらに2月初旬と3月初旬に追肥すると大きなタマネギに育ちます。肥料が少ないと大きく育ちませんが、与え過ぎは禁物。適量を守って与えてやります。 品種にもよりますが地上部の葉が8割ほど倒れたら収穫のタイミング。収穫が遅くなるとせっかく育ったタマネギが腐ってしまうこともあるので、タイミングをお見逃しなく。

主な病害虫

害虫:アブラムシ、 病気: うどんこ病、灰色かび病など

タマネギ栽培におすすめの用土、肥料、薬剤とは

原料にこだわったプレミアムな土

プロトリーフ 野菜専用培養土『野菜豊作』

プロトリーフ 野菜専用培養土『野菜豊作』

野菜が良く育つよう鉱物系原料を使わず、天然有機成分のみを使用したこだわりの培養土です。土には元肥が配合されているので、そのまま植えつけることができますよ。

まるまる元気に育つタマネギの専用肥料

花ごころ ねぎ・たまねぎの肥料

花ごころ ねぎ・たまねぎの肥料

有機質20%配合、味のよいネギ・タマネギを育てる専用肥料です。 タマネギに不足しがちなリン酸成分を多く配合し、タマネギの病気を予防するカルシウム成分入り。

食品成分使用で安心して使用できる殺虫殺菌剤

住友化学園芸 ベニカマイルドスプレー

住友化学園芸 ベニカマイルドスプレー

有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能な食品成分から生まれた殺虫殺菌剤。アブラムシやハダニ、うどんこ病などに効果的。イヤな臭いもなく収穫前日まで使え、使用回数の制限もない優れもの。

健康野菜タマネギをご家庭でも育ててみましょう!

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タマネギにはいろいろな品種があり、その特徴もさまざま。貯蔵期間の長短も品種によって差があるので植える用途や環境によって選びましょう。生食できる品種を選べばサラダやマリネに、料理の幅がぐーんと広がります。家庭で栽培する場合は病気に強い品種をチョイス。コンテナ栽培の場合は小ぶりものを選ぶと元気に育ちます。タマネギの収穫を優先すると花をみることはできませんが、ネギボウズのような白い花を咲かせるタマネギ。生命力が強いことから「不死」などの花言葉がつけられたといわれています。健康野菜のタマネギを身近に育てて、その健康パワーを存分に取り入れましょう。